ミライ園長通信 2018年2月

2018年2月の園長通信より、その一部をお届けします。

「お仕事」の小窓 第2回

モンテッソーリにおける「文化教育」の一部をご紹介します。

ミライでは1月に、「地学・地理の」分野である「宇宙と星の誕生」、「太陽系の惑星の紹介」、「地球の紹介」、「陸、海、空気の紹介」の集団提示を行いました。

「文化」と言うと、その範囲は多岐にわたります。モンテッソーリのお仕事として、教室の中で行われる活動は主に「生物、地学、歴史、地理」などの分野になります。「文化教育」における内容の伝え方の基本は、「具体から抽象へ」ということと、「全体から部分へ」ということです。

私たちが住んでいる、この東京や、住んでいる街について伝えようとする時、モンテッソーリ教育では、日本、世界をはるかに越えて、「宇宙」から始まるのです。それも、そこに、当たり前にある世界としてではなく、「無」から生まれた「宇宙」というものを、具体的な目に見えるものを通して体験することから始まります。

それが「宇宙と星の誕生」から始まる一連の提示です。

「宇宙には、最初は何もなくて、静かでした。」水と墨汁の「宇宙」に画用紙をちぎって撒き、かきまわしながら、伝えます。「でもそこに星ができたのです。こんな風に、チリが集まって、固まって。このようにしてできた星の一つが、私たちが住んでいる地球です。」

②太陽系の惑星の紹介

宇宙には、たくさんの星があります。私たちは、その中の一つ、地球に住んでいます。地球は太陽の周りを回っています。同じように太陽の周りを回っている仲間の星を惑星といいます。」軌道を描き、太陽の周りを回る星の名前を一つ一つ、言ってみます。

③地球の紹介

「陸と海の地球儀」に手で触れて、地球が丸いことを実感します。そして、ざらざらのところが「陸」であり、すべすべの所は「海」であることを知ります。

④陸、海、空気の紹介

土の入っているビン、青い色水の入っているビン、空気の入っているビンと「陸と海の地球儀」とを見比べながら、地球には、陸と海と空気があることを実感します。

真剣なまなざしで提示を見つめる子どもたち。全部は理解しきれなくても、自分が生きている地球というものが大きな大きな宇宙の中の一部であることを感じているのか、その瞳はきらきらと、どんな星よりも輝いていました。